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2013年11月23日

犬の特発性慢性角膜上皮欠損(SCCEDs)とは?

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 犬の特発性慢性角膜上皮欠損(Spontaneous Chronic Corneal Epithelial Defects:以下SCCEDs)とは通常の創傷治癒過程に準じない慢性上皮びらんであり、角膜上皮基底膜と実質表層の接着不良により発症し、すべての犬種の中年に発症報告があります。特徴的な臨床症状と基礎原因の除外により診断され、適切な治療が行われなければ長期間症状が継続します。特徴的症状として上皮欠損部周囲の容易に剥離するリング状上皮接着不良領域、様々な程度の角膜浮腫、角膜血管新生、眼疼痛、眼瞼痙攣あるいは瞬目過多、流涙、眼脂、充血などが認められます。SCCEDsの原因は解明されていませんが、電子顕微鏡レベルでの特徴的異常(上皮基底膜欠損、実質表層のヒアリン化無細胞領域:硝子様変性、実質の神経分布パターン変化)が報告されています。SCCEDsの一般的な治療法は接着不良上皮のデブライドメントおよび実質表層の掻把ですが、科学的根拠は乏しいのが現状です。SCCEDs症例の角膜実質表層に点状あるいは格子状に切開を施すことで、切開創からの瘢痕組織が上皮接着を助ける効果が認められていることから、現状では、実質表層の硝子様変性が原因として注目され、治療は角膜切開術が推奨されています。
posted by かけはた at 11:02| 眼科診療室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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